できない原因を他責にする部下を育成する時のアドバイスは?

他責にする部下

この質問は、管理職育成研修を受講された方から頂いた質問です。

部下を持つと、当然いろいろなタイプの方がいらっしゃいます。

その中でも、「できない原因を他責にしてしまう部下がいる」というのは、管理職の方ならどなたでも経験があるのではないでしょうか?

そのため、部下を怒ってみたり、説得してみたり、ダメ出しをしてみたりと色々な方法を試されていると思います。しかし、効果がないという嘆きも多く耳にします。

効果がないのはなぜでしょうか?

部下育成の本質

部下の育成を考える際にカギとなるのは、色々なテクニックではなく、人間の行動の本質を理解することです。

本質に立ち戻ることによって解決方法が見えてきます。

部下の行動の仕組み

部下に限りませんが、人間が行動し結果を出す仕組みは「思考→行動→結果」の順番です。

例えば、会議で東京に行く場合を考えてみましょう。
・「会議があるので東京に行こう」と思考します。
・その考えにもとづいて「東京に行く」という行動をとり、新幹線に乗ります。
・その行動によって「東京の会議に出席した」という結果を得ます。

その他、ご自身の行動や体験を振り返っても必ずこの順番になっているのではないでしょうか?

効果が出る部下育成

本質に立ち戻ると、「できない原因を他責にする」というのは、先程の仕組みの中の「行動」の部分になります。

しかし、「行動」の前には「思考」がありました。

つまり「できない原因を他責にする」という行動を取らせる「思考」が部下にはあるのです。

では、「できない原因を他責にする」という行動をとらせる思考とはどのようなものが考えられるでしょうか?

例えば、
・叱られることへの恐怖
・自分と直面したくないという逃避
・そもそも仕事に対する意欲がない

などでしょうか。

このように、本質から考えていただくとはじめて、なぜ部下が「できないことを他責にする」という行動を取るのか根本的な原因が見えてきます。

根本的な原因が見えてきたら、その原因に対して指導を行うことで部下の行動は改善します。

効果が出る部下育成のまとめ

これまでは、この根本的な原因を把握することなく、表面的な指導に終始してしまったため、効果が得られなかったという訳です。問題と思われる行動を変える場合は、「行動」に対して指導するのではなく、「行動」の前にあるその行動をとらせる「思考」の存在を考えてみてください。

表面的な「行動」に焦点が当たっている限り結果は出ません。効果が出る部下育成はもう一段深いところにあります。


本記事は、株式会社アイビーエーの「管理職育成研修」の内容をもとに紹介しています。

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